経営の上では、相手方との商取引の文書をしっかり整理するのが基本となります。商取引では通常、注文書、注文受書、見積書のやり取りだけで成立します。申し込んだことを証明するのが注文書で、承諾を証明するのが注文受書です。注文書や注文受書はどのような形式であってもかまいません。商品名と代金を記載したファックス文書でも可です。
また、これらを介して取引上生じた債権や商品の引き渡しを請求したことを証明する文書を請求書といいます。請求書は、たとえば債権を回収しないまま何年も経ってしまい、請求せず放置しておいたために時効になってしまうのを防ぎたい場合や、相手がきちんと債務を履行しなかったがために生じた損害で、特約事項の損害金の発生の有無を確定するような場合に非常に大切になります。また、相手との間に債権がいくつもあるときには、請求書にどの債権の請求を行ったのかを必ず明記する必要があります。相手とトラブルに可能性が高いときには内容証明郵便による請求をするといいでしょう。